1. ゆっくりと、ゆっくりと

子どもがグズグズと駄々をこね、たまりかねて叱りつけている場面を見かけます。最初はやさしく、でも徐々にイライラが募り…つい声を荒げたり、実力行使(!?)で自分の思いどおりにさせようとしたり。「えっ私のこと?それとも先生の話?」と思ったあなた。子どもはだれかに反抗しているのではなく、成長のために必要な「サイン」を力の限り発しているのです。
2. くりかえし、くりかえし

1歳半を過ぎると「自分でする!」という主張が出てきます。「自分でしたい」と脳が指令を出しても、2〜3歳までは随意筋肉の発達が不十分で自分の思いどおりにできません。うまくできないけれども、できるようになりたいと何度も挑戦する傍らで大人がやってしまったならば、火がついたように怒り出すでしょう。この頃は子どもの挑戦につき合う余裕が必要です。
3. いつもそばにいる安心感

3歳になると子どもは、場所・順番・習慣などにこだわりを見せます。大人から見たら何でもないことでも、子どもにとっては大問題。同じものが同じ場所にあることで、環境や空間を認知したり、同じことが同じように行われることで、次を予測し、次第に秩序を学んでいくからです。この「秩序」こそ自分と周囲との関係構築であり、社会性獲得の礎となるものです。
4. 理解できるように伝える

子どものグズグズには訳があります。子どもはただ「できない」のではなく「やり方がわからない」のです。待っていられないからといって「どうしてできないのっ!」と声を荒立てるのではなく、どうすればできるかを、知りたがっている子どもに理解できるように伝えることが大切です。「理解」という名の15秒間の関わりが、子どもの心に自信と安心感を与えます。
保育方針
STEP 1 まず「好き」からはじめよう
まず第一に、「時間」「空間」「人間」の側面から、子どもたちの興味関心を引き出すことを目指した保育を心がけています。
STEP 2 「遊び」の中で自分に出会う
創造的で自立した人格形成のためには、発達段階に見合った、乳幼児期の「遊び」の土台が必要不可欠であると考えています。
STEP 3 「気づき」を大切にした保育
「遊び」の中から自分を取りまく様々な関係に気づき、葛藤を乗り越えながら、徐々に社会性を獲得していくと考えています。
【KEYWORD】 おおつな保育園の保育理念となっている「発達の扉」は、園長が学生時代に、故・河合隼雄先生からいただいたメッセージをもとに掲げたものです。この「扉」は簡単に開くものではなく、一足飛びにいけるものでもありません。「子どもの心の深み」に保育者自身が気づき、ひとつひとつ丁寧に扉を開けていくことを心がけよという思いが込められています。
【POINT】多くの選択肢と少しのヒントを与える
おおつな保育園では、保育の「手抜き」を奨励しています(!?)といっても、楽をするということではなく、頭と心はしっかりと子どもたちに向けて、余計な手出しはしないという意味です。乳幼児期に必要なのは、知識や技能の押しつけではありません。子どもがやろうとすることを、じっと見守ることが大切。子どもの興味に大人も寄り添い、共感することによって意欲は育っていきます。そこでの保育者の役割は、たくさんの選択肢と具体的なヒントを与えること。決して答えを急がない。子どもの好奇心は学ぶ意欲へと育っていくことでしょう。そして真っすぐで、自然体の姿勢からこそ「真実の瞬間」は繰り出されるものと確信しています。
おおつな保育園・おおつな森の保育園 園長 菱川 広昭


